加齢と骨盤

今回は、加齢によって骨盤には何が起きているのかを、体の仕組みから整理していきます。

  • なぜ骨盤は年齢とともに変化するのか
  • 開いた骨盤は戻るのか
  • 元に戻すために必要な条件

ぜひ最後までお付き合いください。
「年齢のせいだから仕方ない」と諦めなくていい理由が、きっと見えてきます。

加齢で骨盤は開く

「年齢とともに骨盤が開く」
「特に体重は増えていないのに、体型が変わった気がする」

そんなふうに感じたことはありませんか。

実は私自身、20代の頃はSサイズだったデニムが、40歳頃にはLサイズになりました。


では、なぜこのような変化が起こるのでしょうか。

主な原因は、次の3つです。

  1. 筋肉量・筋力の低下
  2. 関節の不安定化
  3. ホルモン量の低下

順番に解説していきます。

① 筋肉量・筋力の低下

特に影響を受けやすいのが、体の深層部にあるインナーマッスルです。

  • 骨盤底筋群
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 横隔膜 など

これらは、骨盤を「締める」「安定させる」役割があります。

長い時間座っていたり猫背などが続くと、これらの筋肉は使われにくくなり、徐々に弱くなります。
すると、骨盤は締まりを失って開いた状態になります。

② 関節の不安定化

加齢で骨盤を支える靭帯や関節にも変化が起こります。

  • コラーゲン量の減少
  • 水分保持力の低下

これは肌のハリが失われていくのと同じ仕組みです。

骨盤では、

  • 仙腸関節
  • 恥骨結合

といった関節の安定性が低下し、結果として骨盤がぐらつきやすくなります
この不安定さが、「骨盤が開いた感じ」として自覚されるのです。

③ ホルモン量の低下

更年期前後では、女性ホルモン(エストロゲン)を中心にホルモン量が低下します。

女性ホルモンは、

  • 筋肉
  • 関節

すべての健康維持に関わっています。

そのためホルモンの変化は、ここまでにお話しした筋肉の弱化関節の不安定化をさらに進行させる要因になります。

さて、年齢とともに骨盤が開く可能性は誰にでもあるということが分かりました・・・。これは抗えないのでしょうか。

骨盤は締まるのか?元に戻るのか?

結論から言うと、
若い頃の状態に完全に戻るわけではありません。

ただし、
「締まった状態」には十分に戻せます。

これは肌とよく似ています。
20代の頃と全く同じには戻らなくても、今よりハリのある状態には整え直せます。

骨盤を整える上で大切なのは、目的をはっきりさせることです。

例えば、

  • 見た目(腰回りの太さ)
  • ぐらぐらする感じ、緩み
  • 左右の高さの違い

「全部気になる」という方も多いでしょう。

ここで知っておいてほしいのは、
「緩み」「左右差」が改善すると、見た目も自然と変わるということです。

骨盤が安定し、締める力が戻ることで、結果的に腰回りの印象も変化していきます。

骨盤は「動かない部分」と思われがちですが、

  • 立つ
  • 歩く
  • 寝返る

といった日常動作の中で常に動いています。

しかし、デスクワーク中心の生活や運動不足が続くと、骨盤をうまく使えなくなり、インナーマッスルはさらに弱まります。

逆に言えば、意識を向け直すだけで、骨盤は再び締まり始めます。

骨盤を「戻す」ために必要な条件

骨盤を「戻す」ために必要な条件、

ここからは実践編です。

【条件】

  1. 毎日、骨盤を意識すること
  2. 食事をきちんと摂り、体を作る材料を不足させないこと

【方法】

日常生活の中で、左右の太ももを軽く寄せる意識を持ちます。

  • 立っている時
  • 座っている時
  • 歩いている時
  • トイレ
  • レジ待ち
  • お皿洗い

いつでも構いません。
「このタイミングでやる」と自分で決めることが続けるコツです。

【ポイント】

力を入れすぎないこと。
ほんの少し意識を向けるだけで十分です。

最後に、気を付けたいことをお伝えしますね。

① 締める筋肉だけを鍛えない

×とにかく締める運動

×強い骨盤底筋トレーニング

これらは、必ずしも必要ではありません。骨盤を支える筋肉に強いパワーは不要です。弱い力で、正しく使われることが回復の鍵になります。

②できるだけゆったり呼吸すること

インナーマッスルは呼吸と連動しています。浅い呼吸よりも、ゆったりとした呼吸をした方が骨盤まわりのインナーマッスルは働きやすくなります。

「年齢のせい」じゃない

加齢による骨盤の変化は、病気や異常ではなく、自然な身体の変化です。

ただし、正しく理解し正しく使い正しく整えれば、年齢に関係なく骨盤機能は回復できます。

体型・不調・違和感は、骨盤からの「使い方のサイン」かもしれません。年齢のせいにせず、ワンサイズダウンを目指して骨盤を意識する生活をしてみてくださいね

冒頭で私はS→Lサイズになったお話をしました。実はその3年後、またSサイズに戻っています!

いま、太ももをくっつけて骨盤を意識することで、あなたの骨盤もきっと締まってきますよ!